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【今注目のイタリアミラノ発のスカート “renacnatta”】 世代を超えて多くの女性達に愛される一枚のスカートはどのようにして生まれたのか?/HI_STORY #2 “renacnatta” 代表 大河内愛加さん

|3. 未経験だったファッションの世界|

イタリアと日本の両方を知っている自分だからこそ、生み出せるもの、創り出せるものは何なのか?ということを来る日も来る日も考えていたある日のこと、大河内さんは自身の体格が小柄だったこともあり、中々お気に入りの洋服を着ることができない悩みにヒントを得たのであった。

−「自分が小柄だったこともあり、市販のスカート一つとっても中々お気に入りを見つけることができていなかったんです。そこで、自分がもし作るとしたらどんなスカートにしようか?と試行錯誤していたある時、バスタオルを試しに巻いてみたところ、自分の体型にフィットさせることができることに気が付き、タオルのような長方形に近い形のシンプルな巻きスカートを作ろうと思いついたんです。この巻き上げる形であればどんな体型でもフィットするスカートができるのでは!?と思いました。さらに、日本の着物では元々たくし上げる、巻く、といった特有の着こなし方が存在します。使用する生地はイタリアのハイブランドのデッドストックと日本の着られなくなった着物の生地を使用することで両国の魅了を存分に表現できるのではないかと思いました。」(大河内さん)−

イタリアのハイブランドのシルク生地
日本の着物生地

しかし、これまでファッションの世界での経験や縫製の知識などが全くない中で、どのように大河内さんは製品を完成させることができたのだろうか?

−「最初は何から始めていいのか当然わからないので、ミラノのファッション業界で働いている友人などに色々なアドバイスを求めに行ったりと、自分の頭の中にある作りたいスカートのイメージをなんとか実現させるためにも最終的には一緒に手伝ってもらいながら完成させることができました。」(大河内さん)−

一から全くこれまでにないデザイン、そしてこれまで決して交わることのなかった生地の組み合わせのスカートを完成させるまでには想像を絶する以上の努力と苦労がきっとあったに違いない。しかし、大河内さんはそんな苦労を感じさせることなく、軽やかに当時の状況をこのように振り返ったのであった。

|4. 幼少期|

これまで全くの未経験であったファッションの世界に自ら飛び込んだ大河内さん。その上、これまで誰も作ったこともなく、見たこともないデザインのスカートを見事完成させたバイタリティ、さらには“renacnatta”や「文化を縫う」といったコトバのセンスはどのように培われたのだろうか?そこで、自身が尊敬する、これまでの人生の中で影響を受けた人物について尋ねてみた。

−「経営者でもある父親の存在が大きいかもしれません。父から幼い時からずっと「愛加にしかできないことは何なのか?」「愛加が本当に好きなものは何なのか?」と事ある度に何度も訊かれていました。そのせいか、幼少期にはたくさんの習い事をしていて、いつの日かとても負けず嫌いな性格になっていました。その中でも唯一継続して楽しくやり続けていたのが、なぜか絵画教室でした。スポーツの習い事もやっていたのですが、自分の好きなものを形で表現することの方が好きな性格でしたね。」(大河内さん)−

|5. ミレニアル世代ならではのPR|

ファッションブランドを立ち上げるには当然、生地の調達にかかる費用や製作にかかる費用がある程度必要になってくる。ファッションブランドを自らの手で立ち上げようとする人々にとってこの資金調達のアーリーステージは最も大きなハードルとなっているに違いない。

しかし、大河内さんはここでクラウドファンディングであるMakuakeというものを利用する。Makuakeではネット上で自身の創りたいものなどに対して、そのブランドのビジョンに共感した不特定多数の人々が共鳴し、資金を援助する仕組み、サービスである。

驚くべきことに、このMakuakeでの募集を始めて僅か2週間足らずで、大河内さんのブランド“renacnatta”は目標を160%を超える多くの応募が集まり、見事に調達を成功させたのであった。

−「“renacnatta”は一般的なファッションブランドのような流行は意識していません。ファッションブランドなので、見た目のビジュアルも大切ですが、ブランドとしてのコンセプトや文化、想い、などコトバというものをとても大切にしています。“renacnatta”のファンになってくれる人たちはそういうコンセプトに共感してくれる方が多いのが特徴です。そのせいか、 “renacnatta”を愛用してくれている方の世代も非常に幅広く、一番下は高校生から、一番上は70代の女性までご利用頂いております。」(大河内さん)−

この調達を機に、イタリアの世界的な一大イベント(国際的なデザイン見本市)ミラサローネでの出展を成功させ、現地のデザインに目の肥えた人々から多くの反響見事に得たのであった。

しかし、立ち上げ当初の知名度のないブランドにとって、製作にかかる費用だけでなく、製品を一人でも多くの人々にまずは知ってもらう為にも、PRしていく必要がある。今でこそネット広告など、少額でもPRができる方法があるが、実際に効果が出るまではある程度の費用をかける必要がある。だが、驚くべきことに大河内さんは現在まで広告には一切のお金をかけていないという。

−「お金をかけた広告はやっていません。その分、SNSなどの使い方はある程度考えて使い分けています。ご存知の通り、各SNSには利用者の特徴があります。最初はInstagramを積極的に使ってアピールしていたのですが、後からTwitterも活用してみると圧倒的に反応が文字ベースのSNSであるTwitterのほうが高いことが分かったんです。Twitterはやはり文章を読み慣れているユーザーが多くいるので、ブランドとの相性が良かったのではないかと思っています。今ではブランドを知ってもらう入り口として、Twitterを起点にし、インスタグラムはギャラリーとして商品のデザインを分かりやすく発信するために使い分けています。」(大河内さん)−

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